家事事件申し立て100万件超 昨年、子供巡る争いなど増加(平成29.5.2 読売新聞)
全国の家庭裁判所に2016年に申し立てられた家族間の紛争や法手続きなどの家事事件の件数が102万2859件(速報値)となり、初めて100万件を超えた。
高齢化や小家族化に加え、離婚した夫婦間の子供を巡る争いの増加が背景にある。
司法統計によると、16年の家事事件の受理件数は、06年(約74万件)に比べ4割増えた。
最大の割合を占める「相続放棄」の審判が19万7656件(06年の3割増)で、相続人がわからない場合に遺産を清算する「相続財産管理人」選任などの審判は1万9811件(同7割増)だった。
認知症などで判断能力が十分でなくなった人に代わり、財産管理や契約を行う成年後見(保佐・補助を含む)開始などの審判は4万3286件(同2割増)。
結婚の減少に伴い、離婚など婚姻関係を巡る調停は4万7717件(同1割減)で減少傾向にあるが、子供との面会交流を巡る調停・審判は1万4209件(同2.2倍)で急増している。子育てに関わる男性の増加や少子化が背景にあるとみられる。